9月に関西大学千里山キャンパスで開催された2022年（第40回）電気設備学会全国大会で、大学院博士前期課程１年の山田康暉さんが優秀発表賞を受賞しました。

　電力システム工学研究室（七原俊也電気学科教授）に所属する山田さんは、「インバータ電源大量導入時における力率制御が電力系統の送電損失に与える影響の分析」と題して発表しました。

　近年、太陽光発電や風力発電などのインバータを使用した電源の導入量が増加傾向にあり、電力品質に対する課題が生じています。これに対し、インバータの力率を制御するといった対策が取られています。しかし、力率制御を行った場合の送電損失に対する分析は十分に行われていませんでした。このため本研究では、インバータの力率を制御する場合を対象とし、送電損失について分析を行いました。その結果、インバータ力率の制御は送電損失の増加につながり、特に電線路の抵抗分が大きいような系統ではそれがより顕著になることを明らかにしました。

　受賞に当たり、山田さんは「自分にとって初の対面開催であったため、独特の緊張感がありました。その中でこのような賞を受賞することができ、とてもうれしく思います。受賞を糧に、今後もより一層研究活動に邁進したいと思います」と喜びを話しています。