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機能材料研究室の橋本さんが日本ばね学会の講演会で優秀ポスター賞

2023.06.09 受賞・表彰

 日本ばね学会の2023年度 春季ばね及び復元力応用講演会(6月7日・明治大学駿河台キャンパス)で、ポスター発表を行った大学院博士前期課程2年の橋本妃環さんが優秀ポスター賞を受賞しました。

 機能材料研究室(松井良介機械学科准教授)に所属する橋本さんは、「不動態皮膜を有するTiNi形状記憶合金の疲労特性」と題して発表しました。

 TiNi(チタン‐ニッケル)形状記憶合金は、大きく変形させても元の形に戻る特徴を持ち、医療をはじめさまざまな分野で応用が進められています。たとえば、血管内に長期間挿入するステントのような医療器具に本材料を適用する場合、体内という腐食しやすく厳しい環境で長期間使用することが求められます。機能材料研究室では、ステントをはじめとする多くの製品で重要とされる厳しい環境での信頼性を向上させるために、独自の方法を提案しています。

 今回のポスター発表では、よく研磨したTiNi形状記憶合金に薄く均一な皮膜を生成させることによって腐食を防ぎ、厳しい環境でも長寿命を達成した成果を発表しました。この技術が実用化されれば、体内をはじめとする厳しい環境で長期間安心してTiNi形状記憶合金を使用できるようになります。

 講演会には、全国の金属材料や材料力学の研究者、メーカー技術者らが参加し、橋本さんの発表は参加者による投票で優秀ポスター賞に選ばれました。橋本さんは「研究室の仲間、先生、材料メーカーの技術者の方ら多くの方々に支えられ受賞できました。発表を通していろいろな方とディスカッションができ、また認めていただいたことをうれしく思います。これを励みに、より一層今後の研究を頑張ります」と話しています。

  • 優秀ポスター賞を受賞した橋本妃環さん
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