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知識マイニング研究室の溝口さんが日本設備管理学会東海支部学生研究発表会で最優秀奨励賞

2024.03.25 受賞・表彰

 日本設備管理学会東海支部の令和5年度学生研究発表会で、経営学科の知識マイニング研究室(野中尋史准教授)に所属する溝口月斗さん(4年)が最優秀奨励賞を受賞しました。

 溝口さんの受賞研究のテーマは、「技術創造のための言語モデル開発のための言語モデルによる技術知識の抽出」です。

 ChatGPTをはじめ、大規模言語モデルと呼ばれるAIが急速に普及しています。このような中、課題を入力すると新しい技術を提案するAI・言語モデルができれば、すべての製造業で研究開発のスピードを飛躍的に向上させることが可能となり、大きなイノベーションをもたらすと期待されます。しかし現在のAIではそれが実現できておらず、そのためには技術内容をAIに深く理解させることが必要となります。

 そこで本研究では、現存する大規模言語モデルを賢くするため、技術文書中に記載している技術内容を抽出し知識データとして整備するモデルの開発を行いました。モデルは、言語モデルの一種であるBERTをベースに構築します。モデルに学習させるためのデータセットも専門家と協力して作成しました。

 開発したモデルの評価実験をおこなったところ、総合的な評価指標であるF値がさまざまな技術分野で9割を超えるなど、高い性能を示すことを確認しました。

 受賞にあたり、溝口さんは、「モデルを作る際には人手でデータセットを作成する必要があり、また数理モデルを理解してプログラミングすることも大変でしたが、それらの壁を乗り越えてモデルが完成した時はとてもうれしかったです。本研究が技術創造を行う高度なAIの開発の基礎となり、やがて研究者とAIが連携しながらものすごい技術を生み出す時代が来てくれたらと思っています」と話しています。

  • 最優秀奨励賞を受賞した溝口月斗さん
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