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ロボット研究室の小野田さんと濱田さんが 情報処理学会全国大会で学生奨励賞

2024.04.30 受賞・表彰

 ロボット研究室(矢野良和電気学科准教授)に所属する大学院博士前期課程1年の小野田祐大さん(名古屋経済大学市邨高校出身)と学部4年の 濱田海斗さん(愛知県立昭和高校出身)が、情報処理学会全国大会(3月15~17日・神奈川大学横浜キャンパス)でそれぞれ行った発表により、学生奨励賞 を受賞しました。

 小野田さんは、「大型移動体の運動情報を用いた複数魚眼カメラシステムの外部パラメータ推定法の提案」と題して発表しました。自動運転車などの自律システムが対処できない場合、人間の介入が必要となります。研究室では、車両に搭載した複数カメラ映像を合成することで、360°全周囲を確認できる映像を提供するシステムを研究しています。車両の前後左右に広視野角の魚眼カメラを設置し、隣接カメラ映像を連結することで全周囲映像を生成します。この連結合成に必要なカメラ間の姿勢関係は、走行中の振動などにより変化するため、日常的に姿勢関係を推定する必要があります。そこで、日常的に映る近傍の建築物において、カメラ間に生じる視差を利用することで、連結位置を推定する研究を行いました。

 瑞若会の援助を受け参加した濱田さんは、「ステッピングモータとe-Paperを用いた魚眼レンズ校正システムの提案」と題して発表しました。 一度に広範囲を撮影できる魚眼レンズは、産業用途などで活用されています。安価な魚眼レンズは歪みを含んでいるため、撮影映像から正確な情報を取得することが困難です。これを解決するため、小型装置で簡単にレンズ校正を行う方法を研究しています。小型の特殊なマーカパターンを撮影することで、魚眼レンズの校正を行う方法を提案していますが、この方法ではカメラとマーカの位置調整を手作業で行う必要がありました。そこで、モータやe-Paperディスプレイを用いた装置を作製しました。この装置を使うことで、位置調整やマーカ計測など一連の作業を自動化しました。これにより従来よりも短時間で簡単に行える、魚眼レンズの自動校正を実現しました。

 二人は「計算モデルや実験方法について何度も改善を続けました」(小野田さん)、「困難な課題に直面しても、それ以上に新たな発見や学びに満ちた経験がありました」(濱田さん)と振り返りつつ、「この受賞を糧に、より一層精進したい」と意欲を語っています。

※学年は受賞時

  • 学生奨励賞を受賞した小野田さん(右)と濱田さん
  • 小野田さんの研究
  • 濱田さんの研究
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