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計画系研究室の髙橋知来さんがJIA東海学生卒業設計コンクール銀賞

2024.07.09 受賞・表彰
  • 銀賞を受賞した髙橋知来さん

 計画系研究室(中井孝幸建築学科教授)に所属する大学院博士前期課程1年の髙橋知来さん(岐阜県立加茂高校出身)が、第29回JIA東海学生卒業設計コンクール2024(日本建築家協会東海支部主催)で銀賞を受賞しました。

 髙橋さんは、「煙を灯す ~煙突からはじまる自然との暮らしの提案」と題した作品に取り組みました。

 愛知県美浜町ではかつて、塩づくりとその煙突風景が広がっていました。煙突は煙を排出するだけでなく、漁師の帰る場所を示し、人々の集まる憩いの場として利用されていましたが、産業化によりその風景は失われ、現在残る生業文化も失われつつあります。

 髙橋さんの提案では、人々の記憶に残り続ける煙突をもとに、失われつつある美浜の自然との暮らしを再生する建築を計画しました。かつての相合挊(あいあいかせぎ)という共生関係を踏襲し、自然資源と空間の双方を共有します。設計手法では、煙突を自然資源を共有する塔として更新し、設計のコアとして立ち上げます。そこへ、屋根やスラブが掛けられ空間が拡張していくことで、美浜の自然との暮らしを紡いでいく建築を目指しました。

 受賞にあたり、髙橋さんは「地域特有の習わしや生業をどのように建築として落とし込みながら、現在から連続した新たな美浜の風景をつくりだすことができるかを考え、設計しました。これからも、地域や敷地に対する綿密なリサーチに基づく、唯一無二の建築空間を提案していきたいです」と話しています。

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