センター長挨拶 耐震実験センター

耐震実験センター長挨拶

1995年1月17日5時46分に発生したマグニチュード7.3の兵庫県南部地震を始め、2011年3月11日14時46分に発生したマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震などでは、多くの死者・行方不明者だけでなく、構造物の全壊など多くの社会インフラの損失を招き、復旧までの経済的損失は極めて大きなものとなりました。その後も、2016年4月14日、16日の熊本地震においては、本震級の地震が複数回連続して発生するなど、想定外の地震および被害が生じています。海外に目を向けても、地球上のどこかで未曽有の地震被害が毎年のように発生しています。

近い将来、東海・南海・東南海連動型超巨大地震の発生も高い確率で予測されており、地震やその後の津波・火災によって発生する構造物の破壊、焼失及び人命損失を最小限に抑えるための対策は急務となっています。そのためには、産官学が連携して基礎的な研究成果を着実に蓄積していくことが重要です。

耐震実験センターは上記の点を踏まえ、平成10年度の文部省(現:文部科学省)私立大学ハイテク・リサーチセンター構想のもとに「構造物耐震実験センター」として設置された施設です。実大構造物の耐震実験が可能な産官学共同利用施設として、開設当初より多方面にわたって活発に有効利用されています。特に最近では、利用分野もさらに広がっており、耐震実験センターの存在価値はますます向上しています。

上述のように、耐震実験センターは実大に近い構造物の耐震実験が可能な産官学共同利用施設であり、大学の施設としては他に類を見ない規模を誇っています。今後は、海外を含む他大学研究者との連携及び産官学連携をさらに推進して研究の高度化をはかり、将来を見据えた研究成果を確実に蓄積するとともに、社会や関連学会・協会に向けて迅速に発信してまいります。

耐震実験センター長

鈴木 森晶

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