建築学科
Pick up研究室
Pick up①
計算力学研究室
安全・安心で強靭な建築物をつくるための構造設計法について研究します。建築物を設計する際、使われる部材の寸法や材料特性などによって、どうしても設計通りいかない場合があります。そのため、それぞれの建築物の性能や品質を常に安定的に確保する必要があります。近年では最適な設計解を求めるためにAIを活用し、導き出しています。このような研究によって、これまで以上に安全・安心な建物の設計に寄与することになります。
Pick up②
歴史・意匠研究室
岐阜県西濃地方で活躍した大工・内田仙司(1863-1933年)が遺した建築史料の分析や、解体の危機にある有名な近代建築について、その図面を入手し、設計の変遷や建築技術を分析・考察しています。その結果を所有者や地元の人々に伝え、建築物の価値を再認識してもらう活動も推進しています。建築学科の中でも文系的な研究を行う研究室。過去の優れた建築や技術を知り、未来へ伝えていく、建築文化の継承に貢献したいと考えています。
建築学専攻・住居デザイン専攻

建築耐震工学研究室
大地震後も建物を続けて使える安心感が求められる時代へ。
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地震大国・日本で安全安心に暮らすためには、建築の骨格部分となる建築構造の強さが重要。当研究室では大地震後の建築物を続けて使えるようにするため、地震による被害を極力抑える方法を考え、実験や数値解析を用いてその効果を検討しています。地震による人的被害を少なく抑えられるようになったいま、次は建物自体を守ることが求められるようになっていくと考えています。
工学部 建築学科 巽 信彦 講師
建築構造が専門。鉄骨構造の他にも鉄筋コンクリートや鋼コンクリート合成構造、間仕切り壁などの非構造部材に対し、耐震安全性を確保するための研究に取り組んでいる。

福祉住環境研究室
高齢者施設をもっと暮らしやすく、使いやすくするためには?
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建築計画とは、建物の使われ方や使いやすさについて研究する分野です。当研究室では高齢者施設を主な研究対象とし、施設を利用する高齢者が暮らす環境、職員の働く環境などに対し、現状の課題や改善点を明らかにしていきます。高齢者施設は利用者にとって「終の棲家」にもなり得る場所。研究を通じて施設内の住環境がより良くなればいいと考えています。
工学部 建築学科 宮崎 崇文 講師
専門分野は建築計画学、福祉住環境。福祉施設の中でも、高齢者施設を対象とした建築計画や高齢化の進んだ地域でのまちづくりなど、福祉・建築に関わる分野を研究。

建築振動(鈴木)研究室
「地震が起きてもすぐ日常生活に戻れる家」を当たり前に。
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免震構造は、地面と建物の間に部材を設置し、地震発生時に部材がエネルギーを吸収することで、建物のみならず、屋内の被害も最小限に抑えることができます。その主要部材である積層ゴム支承の性能向上に取り組んでいます。積層ゴム支承の座屈メカニズムの解明や経年変化についての調査、実建物の計測による振動特性評価などを行い、免震構造の普及に貢献しています。
工学部 建築学科 鈴木 敏志 准教授
専門分野は建築振動、免震構造、積層ゴム支承。コスト高や技術者不足など免震構造の課題解決に注力し、さらなる普及をめざす。

建築設備エネルギー(河路)研究室
空調設備の省エネを通じて、地球環境への負荷を低減。
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ビルや住宅で使用される空調設備の省エネ化をめざした、さまざまな研究に取り組んでいます。業務用建物の消費エネルギーのうち、約4割を空調が占めているといわれ、地球環境への負荷を低減するうえで重要なテーマです。また、企業からの受託研究として、吹出口における風量測定・風量調整作業を効率化するための研究も行っています。
工学部 建築学科 河路 友也 教授
専門分野は、空気調和設備、室内温熱環境。卒業生が建築設備業界の将来を担うような人材に成長してくれることが夢。

建築構造設計(薩川)研究室
大型実験設備を活用し、地震に強い建物を追究。
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鉄骨構造を対象に、より地震に強い建物づくりへの貢献をめざした研究に取り組んでいます。たとえば近年は、地震のエネルギーを吸収して建物の安全・安心を守る「制震部材」の開発を、企業と共同で推進。愛工大が有する全国有数の設備を活用した大がかりな実験と、コンピュータによる解析、双方を行えることが私たちの強みです。
工学部 建築学科 薩川 恵一 教授
専門分野は、鉄骨構造、構造力学。建設会社、鉄鋼メーカー、電力会社などとの共同研究を実施し、学生もそこに参加している。

音環境(佐野)研究室
試行錯誤を重ね、特許取得をめざす。振動・騒音という環境問題の解決へ。
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道路管理者、コンサルタントと共同で、橋梁から出る振動や騒音(音波)の軽減策を研究しています。今までにない新技術を確立し、騒音や振動などを軽減するという社会貢献をめざしています。現在、学生と共に模型実験を行った技術で、特許を申請中。いつか、「あの騒音対策は愛工大の研究成果だ!」と喜べる日が来るかもしれません。
工学部 建築学科 佐野 泰之 教授
専門分野は、環境振動、低周波音、音響。前職は音響コンサルタント。国の環境影響評価にも参加。

建築材料・施工(瀬古)研究室
建築業界における課題をデジタル技術で解決したい。
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「デジタルツイン・コンクリート工事管理システム」の研究をしています。準天頂衛星のみちびきを利用し、工事を行う位置をコンクリート打込み作業者が装着する受信機で測位。コンクリートポンプに設置したセンサが算出する打込み量と位置データを組み合わせて、現実の状態に近い工事進行を3次元で可視化します。作業者の高齢化や人手不足の課題解決をめざしています。
実証実験の様子や技術の概要を動画で紹介しています。
内閣府「みちびき(準天頂衛星システム)」サイトでの記事紹介
工学部 建築学科 瀬古 繁喜 教授
専門分野は、建築材料や建築施工。研究職として勤務していた建設会社での経験を活かし、デジタルツールの開発にも勤しんでいる。

住環境デザイン(武田)研究室
キャンパスを飛び出し、住環境について考える。
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建築と自然そして人間の共生による豊かで持続可能な生活環境や、都市生活と農村生活で求められるモノとコトなどについて考えます。活動は、学生自らが屋外で動くフィールドワークが主体で、2022年度は愛知県瀬戸市の団地でフードドライブを実施したり、長野県下水内郡栄村のキャンプ場の活性化を目的とした企画の立案を手がけました。
工学部 建築学科 武田美恵 教授
専門分野は、都市生態学と住生活学。里山環境の保全や新興住宅地におけるコミュニティの形成過程など、多彩なテーマを研究中。

建築・施設計画研究室
膨大なデータを収集し、地域に合った図書館、求められる図書館を探る。
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学生全員が、学会コンペに参加し、研究成果を披露。
たとえば公共図書館は、本棚の間に人がいるケースが多いが、大学図書館では机を利用する人が圧倒的に多い。女性が図書館の規模よりも近さを優先するのに対し、男性は蔵書の量で図書館を選ぶ人が多い。利用者へのアンケートや行動観察を通して見えてくるものすべてが、図書館の計画や設計のための材料になる。足を使って集めたデータを分析し、全員で共有することで、求められ、利用される図書館を探っていくのだ。研究成果は、設計に活かす一方、学生自身が建築学会のコンペティションでも発表し、社会にフィードバックしている。建築は、未来をつくる学問。研究室の研究や設計は、未来へのメッセージを発信している。
工学部 建築学科 中井 孝幸 教授
専門分野は、建築計画、建築設計。図書館に関する研究への評価は高く、設計事務所とコラボレートして公共図書館の計画にも取り組む。「設計力を育てる建築計画100選」(共立出版)の著者でもある。

建築社会システム(野澤)研究室
空き家や廃校を活用し、地域活性化につなげることをめざして。
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地方の過疎化や都心の空洞化により、空き家や廃校など多くの「建築ストック」が発生しています。これらの課題に対し、たとえば廃校を老人ホームに改装して活用するなど、建築や都市計画の知見によって解決に貢献できることがあります。当研究室では設計実務と研究の両視点から、地域活性化に貢献できるノウハウの蓄積を進めています。
工学部 建築学科 野澤 英希 教授
専門分野は、建築計画、地域計画、建築ストック活用、まちづくり(地域再生)。豊田市建築審査会会長なども務める。

建築設計(宮本)研究室
折紙工学を使い、誰も見たことがない造形原理とデザインを発見し未来に残す。
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折紙工学を発展させ、1枚の板材から驚きと美しさを併せもつ3次元立体をつくる研究を行っています。私が開発した回転建立方式(RES)は、国内外から反響を得て、各国の展示会に招待され、商品化もされました。将来的には、現実の建築物として実現すると確信しています。未知なる造形を創造し、未来の人々と共有することが目標です。
工学部 建築学科 宮本 好信 教授
専門分野は、建築設計。座右の銘は「美は素材の制約との葛藤から生まれる(アンリ・マティス)」。

建築歴史・意匠(野々垣)研究室
失われつつある文化財を調査し、価値ある建築を後世に伝承。
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文化財に関する建築の調査・研究を行っています。愛知県内の寺院や古い町並みは、今後さまざまな要因で失われていく可能性があります。そんな建築に対し、文化財として評価する機会があれば、それに関わり、文化的な価値を伝えていく活動を行っています。文化財を保存し、後世に伝えていくためにも重要な活動だと考えています。
工学部 建築学科 野々垣 篤 准教授
ライフワークとして、インド建築を中心とした南アジアの建築を専門に研究。日本建築のルーツをたどる途方もない旅だ。

建築・都市環境(細淵)研究室
住宅・建築の省エネルギー化に向け、建築と気象の関係性の解明に挑戦。
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現代は、省エネを考慮せずには建築物を建てることが難しい時代。私たちは、建築物の熱環境シミュレーションのための気象要素のモデル化に取り組み、建築内部の環境設計を適切に行うための研究をしています。国内外の研究機関と協力し、建築気象データの測定・整備も実施。省エネニーズの高い東南アジアの環境問題にも役立つ研究です。
工学部 建築学科 細淵 勇人 教授
専門分野は、建築気象・熱環境。環境意識の高い、自分で物事を考える学生の育成が目標のひとつ。

都市計画・まちづくり(益尾)研究室
空き旅館を再生し、 学生シェアハウスに。
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都市地域再生や災害復興について、実際のまちでの実践を積み重ねながら研究に取り組んでいます。その一環として、瀬戸市の商店街にある空き家となっていた大正4年創業の旅館「松千代館」をリノベーションし、学生シェアハウスに。現在は学生たちがそこで実際に暮らし、商店街の方々と交流しながら、まちづくり拠点としての再生に取り組んでいます。
工学部 建築学科 益尾 孝祐 准教授
専門分野は、都市計画、まちづくり。愛工大に赴任する前は、設計事務所にてさまざまな地域のまちづくりに携わってきた。

建築構造・材料(山本)研究室
1+1が2を超える複合材料を研究し、社会発展への貢献をめざす。
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鉄、コンクリート、木材などの材料を2以上、一体的に組み合わせた複合材料の研究を行っています。鉄筋をコルゲートチューブで覆うことで、錆に強い鉄筋を実現させるなど、それぞれの材料の弱点を補うことで、新たな価値を生み出すことが狙い。研究の成果は規格や基準、指針などに適用され、社会発展に貢献すると考えています。
工学部 建築学科 山本 貴正 准教授
専門分野は、建築構造、材料工学。学生と一緒に楽しんで研究するのがモットー。将来は教え子と仕事をするのが夢だとか。

人間環境・建築設計(今和泉)研究室



