機械学科
Pick up研究室
Pick up①
材料工学研究室
材料の中で「金属材料」を扱い、さらに「鉄鋼材料」が専門です。金属材料は世の中で使用される材料の約50%のシェアを占め、そのうちの95%以上を鉄鋼材料が占めるため、特性を向上できれば大きな社会貢献となります。当研究室では、自動車に使用される鉄鋼材料を対象とし「硬くてよく伸びる鉄鋼材料」の開発に取り組んでいます。車体の軽量化による燃費向上と、衝突安全性確保を両立する「環境に優しいものづくり」をめざします。
Pick up②
モビリティ研究室
快適なモビリティ(自動車および車いす)実現に向けた懸架機構の研究
専門分野は2つ。1つ目は自動車の操縦安定性や乗り心地を良くするサスペンション技術の研究と開発です。わずかな違いによるサスペンション性能の影響を明らかにし、電動車を含む自動車に必要な技術を発信します。もう1つは将来誰もが使用する可能性のある電動車いすの研究と開発です。転倒や転覆などの事故を可能な限り防げるよう、6輪電動車いすの新たな車輪支持機構を考案。その市販化に向け、企業の方と共同開発を行っています。
機械工学専攻・機械創造工学専攻

システム制御研究室
「制御」の視点から安全・安心なドローン、自動車を研究。
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「ドローンの制御」「自動車の路面状況の推定と制御」「計測データに基づく車両挙動のモデル化」「グライダー/小型航空機用のシミュレータ開発」「人にやさしい自動運転車の遠隔操縦技術」という5つの研究に取り組んでいます。学生たちには、実際にモノに触れ、モノを動かして課題を解決する中で、研究の楽しさを経験してほしいと考えています。
工学部 機械学科 日比野 良一 教授
専門分野は制御システム。豊田中央研究所で自動変速機のモデリングなどに携わり、愛工大へ。航空機も好きで学生時代はグライダー部に在籍。

設計工学・トライボロジー(太田)研究室
紙の性質を利用して、摩擦・摩耗の起源に迫る。
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摩擦・摩耗の起源を探るのが研究テーマ。その核に迫るため、紙の性質を利用し、さまざまな摩擦状態を再現することで、メカニズムを考察します。機械系の研究室で、紙を扱うとは思いも寄らないでしょう。しかし、一般的な機械材料にとらわれない柔軟な発想が大切。あらゆる材料の摩擦をコントロールできる技術を実現していきたいですね。
工学部 機械学科 太田 英伸 准教授
学生時代、企業時代を通じて最も難解な材料が紙。身近な素材だからこそ、その摩擦・摩耗を制御することに意義と魅力を感じている。

メカトロニクス物理(神谷)研究室
機械の振動や騒音の低減に関する研究や、機械・構造物の静的および動的な挙動の解析法に関する研究を行っている。

流体工学(江上)研究室
蛍光物質の発光強度変化による物質表面の圧力や温度の面分布を測定する分子センサの開発に取り組んでいる。

熱工学(櫛田)研究室
「火災旋風」「くん焼」など、複雑な燃焼現象のしくみを解き明かす。
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大火事の際に現れる、炎が竜巻のように巻き上がっていく「火災旋風」。火災の初期要因となる、炎の出ない燃焼状態「くん焼」。こうした現象のしくみを解明し、防災に役立てることをめざしています。他にもメタンハイドレートを対象とした研究など、実験と数値解析を駆使し、燃焼に関するさまざまな現象を詳細に調べています。
工学部 機械学科 櫛田 玄一郎 教授
専門分野は、熱工学、伝熱工学、燃焼工学。熱流体の分野で未解明となっている、複雑な現象の機構解明に挑んでいる。

熱エネルギーシステム(廣田)研究室
エネルギー機器や環境機器のなかに生じる複雑な熱流動現象の解明を通して、エネルギーの有効利用と省エネルギー技術の開発に取り組んでいる。

高速空気力学(北川)研究室
8の字運動を行う羽ばたき飛行機を開発する、独創的な研究にチャレンジ。
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世界初。
カブトムシを模倣した飛行体を開発・設計。
人類が最初に開発に挑んだ飛行機は、そのほとんどが鳥のように羽ばたくものでした。
当時の人びとにとって自由に空を飛べるものは鳥や昆虫に限られていたため、羽ばたきという方法を選んだのはごく自然な事だったのかもしれません。
羽ばたき飛行機はオーニソプター(ornithopter)と呼ばれ、エンジンやプロペラを用いた飛行機が主流になった現在でも、世界各地で研究が行われています。
しかし、鳥が羽を動かす機構を機械で模倣するのは難しく、多くはトンボや蝶、蚊などの昆虫をモデルにしています。
当研究室はこの分野にカブトムシを模倣した小型無人飛行体で挑み、8の字運動を行う羽ばたき飛行機の開発・設計に取り組んでいます。
研究室の夢は、火星で羽ばたき飛行機を飛ばすこと。
生物の羽ばたきを模倣するためには、まずその生物の羽ばたき運動機構を理解しなければなりません。カブトムシの羽ばたき数は、毎秒40回。
全長10cmの羽ばたき飛行機を飛ばすためにも、同じだけの羽ばたき数が必要です。しかも、重量出力比を考えると、全重量を10g以下に抑えなければならないこともわかってきました。
こうした機構を研究しながら開発と設計を進め、現在は羽ばたき運動で揚力を得る研究を進めています。
8の字運動を行う羽ばたき飛行機の開発・設計は、国内外の学会でも注目を集め高い評価を得ています。
将来はこの飛行機で、災害地の被災状況や火星の探査に挑戦することが研究室の目標です。

機械力学(原田)研究室
機械構造物が持つダイナミクスにより生じる現象のなかでも、特に機械構造物に生じる振動の解明とその抑制に関する研究や、歩行ロボットの歩容生成などの研究を行っている。

応用数理(中山)研究室
気象や航空・風力発電・自動車など多くの工学分野に関わる渦の物理量やダイナミクスに関する研究、一方で環境修復しながら発電するヘドロ発電にも取り組む。

人間機械システム(香川)研究室
脚の不自由な人とロボットが協力して歩けるしくみを追究。
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脚の不自由な方の日常動作をアシストするロボットの研究開発を行っています。現在、取り組んでいる課題は安全性。歩行中に転倒しないよう、ロボットの機構、人間の動作分析、ソフトウェアなど、さまざまな側面から「使う人とロボットが協力して歩行できるしくみ」を追究しています。将来は医療機関や企業の方々の力もお借りして実用化に近づけていきたいと考えています。
工学部 機械学科 香川 高弘 教授
専門分野は、ロボット制御、バイオメカニクス、医用福祉工学。「自己研鑽」をスローガンに研究室の学生を指導している。

先進ビークルシステム(伊藤)研究室
Intelligence × Redundancy で切り拓く次世代車両制御システムの探求
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近年車両の電動化、自動化が急速に進み、Software Defined Vehicle時代に突入しつつあります。
車両システムにおける制御の役割は飛躍的に増大し、価値創出のための必須の技術です。
当研究室では、車両運動と運転操作の両面から車両システムのあるべき姿を探求し、制御工学とAIを軸に製品設計を見据えた実用的な手法を提案することを目的として、研究に取り組んでいます。
長きにわたるエンジニアの経験を活かし、製品応用に主眼を置いた挑戦的な研究テーマに取り組んでいます。
企業との共同研究を主体とし、学生の皆さんへ実践経験の場を提供するとともに、研究成果を実製品へ応用する醍醐味を感じていただくことを大切にしています。
自動車だけでなく乗り物全般(ビークル)を研究対象とし、未来の乗り物の姿をゼロベースで探求し続けたいという思いからビークルという言葉を研究室名に含めました。素人発想、玄人実行をモットーに、「乗る楽しさ」、「操る楽しさ」がもたらすワクワク感を大切にして未来の乗り物創造中です。
工学部 機械学科 伊藤 章 教授
【専門分野】制御工学、機械学習、耐故障制御、車両運動制御

表面改質(神崎)研究室
プラズマを用いて新規潤滑性硬質膜を創製することにより、機械工学の様々な分野に「表面」から挑戦していきます。

生産加工(田中)研究室
切削、研磨、エッチング、めっき等の生産加工やマイクロ加工とその評価技術に関して、地球環境にやさしくスマートな加工プロセスの提案とその実用化を目指して研究開発に取り組む。

表面プロセス(武田)研究室
材料の表面近傍に着目し、加工などによる特性向上およびその評価方法について研究しています。また、ポリマー材料を対象とした高機能化やアクチュエータを3Dプリンタを用いて開発しています。

機能材料(松井)研究室
主にTiNi系形状記憶合金について、新たな機能特性の付与、疲労寿命・耐食性向上、応用モデルの作製に関する研究に取り組んでいる。

航空工学研究室
パーソナル航空機の効率化をめざし、飛行機を設計・製作・性能確認。
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飛行機好きが集まる研究室で、「空飛ぶクルマ」に代表されるような、パーソナル航空機の設計に必要な空力技術について研究しています。具体的には、コンピュータを使って流れを数値的に解析する数値流体力学技術を、最適設計アルゴリズムの中に組み込み、自動的に最適な空力形状を計算する設計アルゴリズムの開発や、それを用いて、小型軽量の模型飛行機を製作し、飛行試験で性能を評価する取り組みを行っています。
工学部 機械学科 石黒 満津夫 教授
専門分野は航空工学、数値流体力学、風洞試験技術、最適設計技術。前職は三菱重工のエンジニアで、MRJの飛行試験にも携わった。

知能集積システム(内田)研究室
ロボットの研究開発を通して、人ため、社会のために役立ちたい。
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機械工学、光学、電気電子工学を利用したセンシング技術について研究しています。汎用モジュールロボット(MMS)や草刈りロボット、水中ロボットなどを開発し、災害時の調査、国内農業の振興など、人のため、社会のために役立つロボットを実現するのが目標です。企業との共同開発も積極的に推進しています。
工学部 機械学科 内田 敬久 教授
専門分野は、計測や制御、センサ、ロボットの領域。学生と一緒に開発したロボットが一般人の隣で動く光景を見るのが夢。

知能機械システム工学(奥川)研究室
生物が凹凸路面を移動するしくみを、災害対応ロボットに応用する。
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災害現場でレスキュー活動を支援するロボットは、凹凸の激しい不整地を移動する必要があります。なぜ生物は未知の凹凸路面をスイスイ移動できるのか、そのしくみを解明し、ロボットへの応用をめざします。センサやモータをたくさんつけるのではなく、シンプルな機構にすることで、省エネや耐久性向上につながると考えています。
工学部 機械学科 奥川 雅之 教授
専門分野は、制御工学、ロボティクス、振動工学、工学教育。日常にも災害時にも活躍できるロボットを実現するのが夢。

コンピュータシステム(平松)研究室
球体型移動機構の開発とその操作系および移動制御についての研究や、走行可能な二足ロボットの開発を行っている。

宇宙機システム(渡邉)研究室
未来の宇宙機システムのための基礎研究を推進。
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「新しいコンセプトのロケットエンジン」「地球への再突入カプセル」「月面ローバー」「スペースコロニー」など、さまざまな宇宙機システムの開発を支える基礎研究を行っています。ここから生み出される原理や技術が、人類の未来に貢献するかもしれません。実験に必要な機材は可能な範囲で学生自身が作成しており、ものづくりの楽しさも味わえる研究室です。
工学部 機械学科 渡邉 泰秀 教授
専門分野は、宇宙工学、ロケットシステム、再突入機システム。愛工大赴任前は宇宙航空研究開発機構(JAXA)で研究開発に従事。

環境・エネルギー工学(植木)研究室
高温プロセスのカーボンニュートラル化を目指す。
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化石燃料に大きく依存している火力発電、鉄鋼製造およびセメント製造といった高温プロセスにおいて、木質バイオマスおよび廃棄物を有効利用することで、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の排出量削減や環境汚染物質である窒素酸化物(NOx)などの除去に関する種々の要素技術研究に取り組んでいる。
工学部 機械学科 植木 保昭 教授
専門分野は、鉄鋼製錬プロセス、化学工学、環境・エネルギー工学。木質バイオマスおよび廃棄物の有効利用技術の開発を進めています。