卒業生・在校生メッセージ
※掲載内容は取材当時のものです。
より深い研究に取り組みスキルアップ
目標を明確にするための進学も価値あり。
工学研究科 博士前期課程 材料化学専攻 2023年3月修了
松岡 知佳さん(出身高校/愛知県立春日井高等学校)
内定先/株式会社ジェイテクト
学部生のとき就職活動をしましたが、当時は自分のやりたいことが明確ではありませんでした。このまま就職するよりも、さらに深い研究をすることで、将来の目標をはっきりさせたいと思い進学。実際、院では学部生以上に自主的な研究が求められると同時に後輩への指導も加わり、大きく成長できたと思っています。さらに学会発表を経験することでプレゼンテーション能力も付いたと思います。大学院は目標が明確な学生が進むところというイメージがありますが、そうではない学生でも充分に行く価値があると思います。
磨くことができた「考える力」「伝える力」を
社会で存分に発揮したい。
工学研究科 博士前期課程 材料化学専攻 2022年3月修了
松浦 未来さん(出身高校/愛知県立天白高等学校出身)
内定先/株式会社山寿セラミックス
家電製品の補助電源などに使われている「電気化学キャパシタ」の高性能化をめざす研究に取り組んでいます。学部生の時から取り組んできた研究ですが、大学院に進学してからは実験結果をより深く考察できるようになり、研究がさらにおもしろくなりました。また、学会発表を経験し、他大学の先生と意見交換する機会を得られたことも、研究者としての成長につながったと実感しています。大学院で磨くことができた「考える力」や「伝える力」を、社会に出たら存分に発揮したいと思います。
実験のデータや結果を
客観的に分析する力が向上しました。
工学研究科博士前期課程 材料化学専攻2年 2021年4月現在
後藤 優香さん(出身高校/愛知県一宮興道高等学校)
より簡単かつ安全に水素を貯蔵する技術の研究に取り組んでいます。大学院に進学して実験内容はより専門的になり、使用する測定装置も増えました。その中でデータや結果をより客観的に分析する力が向上したと実感しています。また、学会での研究発表も経験。そこで質問を受けたり、さまざまな研究者の発表を見て「同じ題材に対して、こんなに多彩なアプローチがあるんだ」と視野が広がりました。これからも大学院で知識や視野を広げ、将来はそれらを化学メーカーの研究開発部門で発揮したいと考えています。
知識だけでなく、
視野も広がりました。
工学研究科博士前期課程 電気電子工学専攻 2020年3月修了
中里 綾華さん(出身高校/愛知県立瀬戸西高等学校)
内定先/オークマ株式会社
「将来の進路について時間をかけて考えたい」「学部で取り組んできた研究をより深めたい」という2つの思いから大学院に進学しました。大学院で学ぶ魅力は、知識だけでなく、視野も広がることだと実感しています。他学科出身の同級生や企業の技術者・研究者など多くの方々と出会い、意見交換をする中で、従来の自分になかった考え方を身につけられました。ロボット制御の知識など、これまでに学んできたすべてを就職先で活かしたいと考えています。
自分の強みを伸ばすため進学。
大きく成長できたと実感しています。
工学研究科博士前期課程 材料化学専攻 2019年3月修了
長谷川 英之さん(出身高校/愛知県立春日井高等学校)
内定先/株式会社ジェイテクト
3年生で参加した就職イベントでさまざまな企業を回りましたが、大手企業ブースには国公立大学や有名私立大学の学生たちばかり。そんな中で自分を売り込むにはもっと強みがほしいと感じ、大学院へ進学しました。院生になり、先生とより密接にコミュニケーションし、結果を出すことを強く意識するようになりました。また学会で発表する機会も増えたため、プレゼンテーション能力もつき、ひと回りもふた回りも大きく成長できたと実感しています。
学会発表や他大学との交流が
自分の幅を広げた。
工学研究科博士前期課程 建設システム工学専攻 2019年3月修了
近藤 駿光さん
内定先/地方公務員
学部では土木工学科で構造の解析を学びましたが、より深く研究したいと思い、大学院に進学しました。また、大学院生は学会での研究発表や、他大学の研究者と意見交換をする機会が増えます。それにより知識が深まるので、自分自身の成長にも繋がると考えました。研究テーマとして、建設用アンカーボルトの定着力を解析し、破壊メカニズムを考察しています。近年、東日本大震災(2011年)や、中央道笹子トンネル天井板崩落事故(2012年)などの災害・事故において、構造物のボルト接合部で損傷が見られ、破壊の解析が重要視されています。解析ではプログラムを組むこともあり、解析法自体も詳しく学んでいます。大学院の先輩後輩、それに他大学の学生との交流で、広い視野も持てるようにもなり、良い人生経験をしていると思います。修了後は専門にどれだけ携わるかは分かりませんが、大学院での研究の経験を生かしていきたいと思います。
探求力、計画力、指導力
研究で得たものすべてを
教育に還元する
工学研究科博士後期課程 電気・材料工学専攻 2018年3月修了
吉松 剛さん
内定先/愛知県立春日井工業高等学校教員
高校時代から教員になることを目指しており、生徒たちに様々なことを教えられるだけの知識と技術、経験を得るため、大学院へと進みました。専門研究は、半導体レーザを使った、小型で振動に強い距離センサーの開発でした。前期課程でセンサーの特性を掴み、後期課程では実用化へと近づけました。大学院、特に後期課程は未知の領域で、研究の道筋からすべてを自分の力で考えなくてはならず、孤独な作業も数多くありました。とても大変でしたが、探求する能力が磨かれたことは間違いありません。また論文執筆、企業との提携研究、学部生のサポートなど忙しい日々でしたが、計画的に物事を進めることや、人をまとめることなどの能力も身に付きました。昨年、目標であった教員になりました。これまでの研究生活で得たものはすべて、教育者として還元させています。培った技術力は誇れるものであり、それをベースに頑張っています。
多くの学会に参加することで、
他大学や企業との交流ができ、
違う発想や考え方に刺激を受け、人としての成長も実感。
工学研究科博士前期課程 電気電子工学専攻 2017年3月修了
子安 拓夫さん(出身高校/愛知県 名古屋高等学校)
内定先/東海旅客鉄道株式会社(JR東海)
学部の時に就職活動をして、推薦をもらっていながら最終面接で落ちてしまいました。全力を出し切った結果だったので、まだ自分には足りないことがあるのだと思ったことと、研究室の先生や先輩の後押しもあり、大学院への進学を決意。研究室では太陽光発電と水力発電のベストミックスを図り、計画的な運用のための予測精度向上に関する研究に取り組みました。企業との共同研究で、衛星画像を使うのではなく、雲の移動状況から予測するというユニークな手法で、予測が困難なこともあってなかなか結果が出にくく、やる気を失うこともありました。そんな時に「この分野については君しか研究していないから自信をもってやりなさい」と指導教員に言われて最後までやり抜くことができました。学部の時はバレー部の主将として忙しかったのですが、大学院ではじっくりと研究だけに取り組めたことも成果につながったと思います。学会の多い研究室でもあったため、2年間で19件の論文を書き上げることもでき、力がついたことを実感しました。
その上で、臨んだ2度目の就職活動は、前回とは大きく異なり、自分がやってきたことを自信をもって伝えることができ、希望するインフラ関連企業から内定をもらいました。鉄道関連の企業なので、研究したことを直接活かすことはないかもしれませんが、「予測」という研究は、状況を理解した上で、常に先を読んで分析しなければなりません。こうした研究のプロセスに関しての経験は、今後の仕事にも必ず活かせると思っています。
「大丈夫!」この一言に元気と勇気をもらい、
第一志望の企業に内定!
工学研究科博士前期課程 機械工学専攻 2017年3月修了
加藤 優太さん(出身高校/愛知県立旭野高等学校)
内定先/中菱エンジニアリング株式会社
幼い頃から航空宇宙系の仕事に就くことが夢で、愛工大でも機械系を専攻。就職活動は1月頃から始めました。学部生の時にラグビー部に所属していたことや、大学院での研究内容について自己PR文を書き、キャリアセンターで添削してもらい、2月下旬にはほぼ完成させてから3月の解禁を迎えました。また航空機関連の企業に関して、母体の違いなど自分なりに研究し、学校推薦のある企業の中で、行きたい所を絞っていきました。途中、複数企業が同時進行し、どう動けばいいのかなど、キャリアセンターでアドバイスをもらいました。初めての就職活動なので、迷いもあったのですが、いつでもキャリアセンターの先生に「加藤君なら大丈夫!」と言ってもらえたことが、力になりました。
結局第一志望の企業から内定をもらい、航空宇宙に関わることになりました。愛工大は教授のレベルが高く、その分野に関してのスペシャリストばかりです。学問的なことはもちろん、仕事への向き合い方など、多くのことを学べるところが魅力だと思います。
高校時代に興味を持った「化学」。大学、大学院、そして
就職先と一貫して学びぬく強さを身につけた。
工学研究科博士前期課程 材料化学専攻 2015年3月修了
伊藤 啓さん(出身高校/愛知県立熱田高等学校)
内定先/株式会社イノアックコーポレーション
高校生の時に化学の授業で鉛蓄電池やボルタ電池について学び、この分野に興味を持ったことが入学の要因です。技術革新の流れが速い世界で、先端材料に関わる分野は非常に重要です。大学院では、専門知識や問題を解決する能力を学び、その道のプロフェッショナルになるために頑張りました。授業ではいつも「データ」と向き合っています。自分の望んだ「データ」が出たときの感覚、これはこの分野を学んだ人にしか分からないかも知れません。
中でもリチウムイオン電池の分野は楽しかったです。自分の研究テーマにもしました。
就職先では、ウレタンなどの開発をして世の中に普及させたいです。
就職を意識し始めたのは12月頃です。日本化学会が主催するセミナーに参加したり、先生方に薦めていただいた企業を訪問したり、J-NETは隈なく閲覧しましたね。自分の中で決めていたのは「週に一回は就職活動を行う」ということ。継続力は必要ですね。それと気負わないこと。色々と悩むことが多いと思いますが、先ずは大きな声で!元気良く!結局、大切なことは単純だと思います。
計画通りに物事を進める大切さ。理解を求める難しさ。
その経験が社会人になる過程で活かされる。
工学研究科博士前期課程 建設システム工学専攻 2015年3月修了
黒田 亮さん(出身高校/愛知県立安城高等学校)
内定先/東海旅客鉄道株式会社
学部生時代にライフラインを支えている土木業界の魅力を知り、専門知識を研究していく中で4年間では磨きをかけるに足らないと感じ、大学院に進学しました。
学部生時代は受け身の立場でしたが、大学院に進学してからは、後輩に教えたり、実験担当責任者として計画を立て、指導や安全管理をしたりする立場に就きました。これらのことから、計画通りに物事を進捗させる難しさを知り、人に理解してもらうことの大切さを同時に学びました。
大学院では、地震によって受水槽が損傷することを防ぐための研究を行いました。東北地方太平洋沖地震の際、避難場の受水槽が損傷し、漏水したことから、避難した人々に生活用水が供給できなくなりました。私が強い意志で勉学に励んだ一因です。
就職先での業務は、鉄道の安全・安定輸送の確保や輸送サービスのさらなる向上のために道路、土木構造物、建築物といったインフラ全般について、中長期的な施策に関わる企画や建設及び保守を行います。人々のつながりに欠かせない、毎日安全に動いて当然の鉄道を守るプロフェッショナルになることで、人々の安全で豊かな生活を支えることが夢です。
就職活動で私が感じたことは、筆記試験も大切ですが、まず自分の長所、短所を知り、面接時に自分自身をうまくセールスできる人が就職活動を成功させている、ということです。不安は一人で抱え込まず、いろんな人に相談することも大切です。就職したときに、自分が希望や意欲を持って働ける様子が明確に想像できる会社、ということも大切だと思います。