電力システム工学研究室(七原研)の山口さんが電気設備学会学生研究発表会で準優秀賞
2025.02.05
工学研究科
受賞・表彰
大学院博士前期課程2年の山口麗雄さん(愛知県立刈谷北高校出身)が、昨年12月に本学自由が丘キャンパスで開催された電気設備学会2024年(第6回)学生研究発表会で行った発表により、準優秀賞を受賞しました。
電力システム工学研究室(七原俊也教授)に所属する山口さんは、電力系統の経済負荷配分制御の制御パラメータが需給制御の性能に与える影響について発表しました。
近年、地球温暖化などへの対策として、発電時に二酸化炭素を排出しない太陽光・風力発電などの再生可能エネルギー電源の導入が進んでいます。しかし、それら再エネ電源の出力は天候に左右され、電力系統では電力の需要と供給を常にバランスさせなければならないために、再エネ電源の系統容量に占める割合の増加により、電力の安定供給の側面で厳しさが増します。また、再エネ電源の出力変動の調整は主に火力発電が担うことになり、それは火力発電プラントの寿命にも悪影響を及ぼすことになります。そこで、研究室では電力系統の需給変動のうち、再エネ電源の出力変動が多く含まれる周期帯を分担する経済負荷配分制御(EDC)に着目し検討を進めています。
今回の研究では、火力プラントの出力応動特性に応じたEDC指令値に対するローパスフィルタ時定数の選定に関する一検討を行いました。
受賞にあたり、山口さんは「ご指導いただきました先生方・諸先輩方、共に研究を進めてきた方々に深く感謝いたします。比較的研究の進んでいないEDCについて、その制御パラメータの最適化に一歩でも近づくことが本研究のモチベーションの1つになっています。受賞を糧に、卒業まで期間は残り少ないですが、少しでも研究を進めていけるように日々の研究に励みたいと思います」と喜びを話しています。
