受賞者
工学部応用化学科 森田 靖
受賞業績課題
縮合多環型安定有機中性ラジカルの基礎学術と電子材料応用
受賞者の関連サイト
森田・村田研究室 https://aitech.ac.jp/~morita/index.html
関連する学協会ウエブサイト
公益社団法人 有機合成化学協会 https://www.ssocj.jp/award/association/
業績概要
奇数個の電子を持ち電荷を持たない有機中性ラジカルは、高分子重合触媒や有機光レドックス反応における反応中間体として広く知られており、一般的には空気中で非常に不安定な化学種です。森田氏は、精密有機合成化学や物性有機化学を基盤として空気中でも安定に取り扱うことができる有機中性ラジカルの分子設計・合成に長年取り組んできました。そして、従来から知られていた安定有機中性ラジカルとは本質的に異なる電子スピン非局在型かつ縮合多環型分子構造を有する安定有機中性ラジカルを創製しました。そして、その高い安定性の起源、特異な分子認識能や動的電子スピン物性等の顕著な新規物性を明らかにし、開殻π電子系有機物の新たな学理を確立しました。さらに、それらの成果に基づき多くの大企業と密接な協働研究を実施し、有機二次電池、燃料電池触媒、水系有機レドックスフロー電池、室温動的核偏極等への革新的な材料応用を実現しました。これらの業績は、インパクトファクターの高い多くの学術論文や取得特許、および各種の新聞誌面等で公開されており、国際的にも顕著な研究成果として高い評価を得ています。本学教員の受賞は初めてです。授賞式および受賞記念講演は令和8年2月17日に東京都千代田区如水会館で予定されています。
有機合成化学協会
「有機合成化学と工業の発展」を掲げ、学術研究と産業技術の発展を目指す公益社団法人で、大学・企業・政府機関の研究者などが参加し、情報交換、セミナー開催、論文誌発行などを通じて、有機合成化学分野の発展と交流を促進する、産官学連携の学術団体。1942年発足以来、学際的な分野を横断し、化学産業、製薬、食品、バイオなど幅広い分野の専門家が集まる複合的な組織。普通会員数約4,100名。
有機合成化学協会協会賞(学術的なもの)
本賞は、有機合成化学または有機合成化学関連産業の発展のために著しく貢献する研究または発明をなした研究者を表彰するため、1959年に設立された伝統と権威ある賞。
