工学研究科の貝谷優輔さんが無線通信システム研究会で「初年度発表者コンペティション優秀発表賞」を受賞
2026.02.13
工学研究科
受賞・表彰
受賞者
貝谷優輔さん 工学研究科博士前期課程電気電子工学専攻1年
研究室(指導教員)
ワイヤレスシステム研究室(電気学科 宮路祐一准教授)
学会・大会名
無線通信システム研究会
受賞名
2025年度 初年度発表者コンペティション 優秀発表賞
受賞日
2026年1月27日
受賞テーマ
自己干渉除去におけるRappモデル(平滑度s=1)で生じる非線形歪みの理論解析
研究目的
同一周波数帯かつ同時に送受信できる帯域内全二重において、送信信号が自身の受信アンテナに回り込む「自己干渉」の除去は大きな課題であり、電力増幅器の非線形歪みがその精度を低下させる要因となります。本研究では、一般的な電力増幅器の特性を表すRappモデル(平滑度s=1)の非線形特性を直交多項式展開し、その多項式の展開係数を閉形式として導出することを目的とします。これにより理論解析の容易化が期待されます。
研究内容
OFDM信号の振幅がレイリー分布に従うという統計的な性質を利用し、電力増幅器(Rappモデル、平滑度s=1)の非線形特性における展開係数を、不完全ガンマ関数の和で表される閉形式として導出しました。これにより、微分などの数学的手法を用いて最適な入力電力を理論的に特定できるようになりました。
今後の展望
本研究では、Rappモデルの平滑度をs=1に限定して解析を行いましたが、実際の電力増幅器はデバイスごとに多様な非線形特性があります。今後は、理論解析で広く用いられる平滑度s=2やs=3のRappモデルについても閉形式を導出し、解析の汎用性と容易性の向上に貢献することを目指します。さらに、得られた閉形式を使用して、最適な入力電力値の特定や、MIMOシステムへの適用といった応用研究へと展開させていきたいと考えています。
