受賞者
藤澤 響さん 建築学科 建築学専攻4年(愛知県立阿久比高等学校)

研究室(指導教員)
建築耐震工学研究室(建築学科 巽信彦講師)

学会・大会名
日本地震工学会大会

受賞名
2025年度日本地震工学会大会優秀発表賞

受賞日
202618()

受賞テーマ
接合形式を並列2丁使いとした山形鋼ブレースの繰り返し載荷実験

研究目的
屋内運動場のような低層鉄骨造建築物では、耐震部材として山形鋼を用いたブレース(筋かい)が多用されています。2004年に起きた新潟県中越地震では、山形鋼の接合形式を並列2丁使いとしたブレースのつづり孔において破断被害が報告されています。本研究では、接合形式を並列2丁使いとした山形鋼ブレースを対象とし、地震の揺れを模した繰り返し載荷実験を実施することで、低サイクル疲労性能を把握するとともに、残留変形と損傷の関係を整理することを目的としています。

研究内容
本研究では実大の構造実験を通して、ブレースの低サイクル疲労性能や、地震の揺れの大きさ(振幅)と部材に生じる残留変形の関係について検討しました。実験パラメータには、①振幅と②部材の長さ、③つづり孔の配置を選定しました。並列2丁使いのブレースでは、2本の山形鋼同士を一体化させる役割を担うつづり孔の位置を、部材中央に配置すると早期に破断する結果が得られました。また、載荷振幅の繰り返しにより生じる残留変形と部材の損傷度の関係を明らかにしました。

今後の展望
本研究で実験に用いた試験体の断面は1種類のみであり、他の断面を用いたブレースについても同様の検討をしていきたいと考えています。また、地震被害を受けた部材に生じる残留変形と部材損傷の関係を明らかにすることで、大地震が起きた後に建築物を継続使用できるかの判断につなげることができるため、今後は残留変形と部材損傷の関係を予測するモデルを提案していきたいと考えています。

参考URL
https://aitech.ac.jp/~tatsumi/research.html

受賞者の藤澤 響さんと賞状の写真
受賞者の藤澤 響さんと賞状の写真
実大実験で得られた低サイクル疲労性能
実大実験で得られた低サイクル疲労性能