2026年1月16日(金)、ウインクあいち(愛知県産業労働センター)において開催された「矢作川・豊川CNプロジェクトシンポジウム」に、工学部電気学科教授でエコ電力研究センター長の雪田和人教授がパネリストとして登壇しました。
本シンポジウムは、愛知県の矢作川・豊川流域で展開する「矢作川・豊川CN(カーボンニュートラル)プロジェクト」の取組を全国に発信するもので、"水循環"をキーワードとして流域の関係者が一体となってCN実現を目指す先進的なプロジェクトです。愛知県知事からは、この取組を全国の「トップランナー」として発展させていきたいとの挨拶があり、本プロジェクトへの期待の大きさが示されました。
パネルディスカッションでは、流域全体でカーボンニュートラルに取り組む意義や課題、今後の展開について活発な議論が交わされました。雪田教授は、流域でCNに取り組む意義について「エネルギーポテンシャルを有効に最大限活用できる」ことを指摘しました。また、流域一体での取組を進める上での課題として「流域内での信頼性とコミュニケーションが重要であり、全体目標を流域一体で持ち、コミュニケーションをとれる関係性や体制が不可欠である」と述べ、組織間の連携の重要性を強調しました。さらに、矢作川・豊川CNの取組を今後どう進めていくべきかという問いに対しては「課題とメリットを明確にしてPRしていくことが重要」と回答し、取組の可視化と情報発信の必要性を訴えました。先進的な取組を全国に広げていくための方策については、リユース技術の社会実装を例に挙げ、具体的な課題を提示しました。雪田教授は「効果的な技術を提案しても、ダム・発電所内では許可が得られたとしても、故障した際に部品等が下流に流れていく危険性がある場合、下流の許可は別の組織になるため、結果として許可が得られないケースがある」と指摘し、「横断的な許可をとれる体制作りが重要である」と提言しました。この発言は、技術の優位性だけでなく、制度面での課題解決の必要性を示す重要な指摘として注目を集めました。
本学は今後も、エコ電力研究センターを中心に、地域のカーボンニュートラル実現に向けた研究開発と社会実装に積極的に貢献してまいります。
【エコ電力研究センター】https://www.ait.ac.jp/lab-facility/eco-power/