令和8222日(日)、豊田市敷島地区において「第3回敷島農地保全プロジェクト会議・実証事業報告会」が開催され、情報科学部の塚田敏彦教授が地域住民の皆様に向けて研究成果を発表しました。会場には多くの地域住民の方々が集まり、自分たちの生活に直結する「草刈り作業の負担軽減」というテーマに、熱心に耳を傾けていただきました。

「安価でどこへでも持ち運べる」技術を目指して
本研究は、敷島地区の農地保全を担う「しきしまの家運営協議会」および豊田市役所から本学へ相談が寄せられたことをきっかけに、2023年より三者が連携して取り組んできたものです。農家の高齢化が進む中、田畑周辺の草刈り作業は地域にとって重大な負担となっており、その省力化が喫緊の課題となっていました。塚田教授の研究室では、クボタ製ラジコン草刈機に自動制御技術を組み合わせ、人がつきっきりで操作しなくても決められた範囲の草刈りが行えるシステムの開発に取り組みました。山間地域ではGPSの電波が届きにくい場所も多く、複数の田畑へ手軽に持ち運んで使えることも必要条件でした。そこで高額な機器や大がかりな設備工事に頼らず、市販の三角コーンとカメラ、そして画像処理技術を組み合わせた独自の手法を開発。コーンを四隅に立てるだけで草刈りエリアを自動認識し、指定範囲を漏れなく走行できることを実証実験で確認しました。報告会ではこれらの成果が発表され、活発な意見交換が行われました。

研究の枠を超えた、学生と地域の深い交流
このプロジェクトは、単なる技術開発に留まりません。研究の過程で、塚田教授の研究室の学生たちが何度も敷島地区を訪れ、地域の方々と共に汗を流しながら実証実験を重ねてきました。春の草刈り体験をはじめ、実際の農地での作業を通じて、学生たちは現場の声を直接受け止めながら研究を深めてきました。また、地域で定期的に開催される「ふらっと祭」にゲームを出展するなど、研究の枠を超えた交流活動にも積極的に取り組んでいます。自分たちの技術が地域の方々の笑顔につながることを肌で感じるこの経験は、学生たちにとって教室では得られない貴重な学びであり、本学が推進する地域連携教育の観点からも大きな意義を持つ取組みとなっています。

敷島地区との共創は、これからも続きます
塚田教授は引き続き草刈り自動化の技術的課題に取り組むとともに、学生たちと敷島地区の皆様との交流も継続していく予定です。

本学は今後も「地域に寄り添う大学」として、地域社会が抱える課題の解決と、その過程を通じた学生の人間的成長を大切にしながら、SDGsの実現に向けた地域連携活動を推進してまいります。

Youtubeスマートセンシング研究室(塚田敏彦研究室)
Instagram地域連携・SDGs推進本部

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報告会の様子

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集合写真

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実証実験の様子

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学生製作ゲームの体験