最新技術を用いた多彩なロボットを開発。
人工知能や各種センサなど、最新技術を用いたロボットの開発に取り組んでいます。ウミガメにそっくりな「海洋生物ロボット」、飲食店で料理を運ぶ「自律走行型配膳ロボット」、遠隔地で人の代わりに作業ができる「アバターロボット」など、多彩な研究を推進。また、ロボット競技会や展示会に積極的に参加し、研究成果をプレゼンするスキルも磨いています。
専門分野は、光工学、計測工学、波動工学、ロボット工学。「自分で調べ、考える力」がつく指導を心がけている。
中身を書き換えられる集積回路で「おもしろい」ことを。
当研究室のテーマは「FPGAを使っておもしろいことをしよう」。FPGAは集積回路の一種ですが、一般のLSIと違い、中身のロジックを書き換えることができます。こうした特性を利用して「特定の計算を高速化する回路の設計」「予測不可能な乱数を生成する」などの研究の他、「デジタル回路の教育インフラづくり」にも取り組んでいます。
専門分野は、計算機アーキテクチャ、FPGA応用、組込みシステム。「日本の計算機工学の活性化に貢献していきたい」。
学生のアイデアを起点に多彩な無線通信システムを構築。
社会や暮らしに役立つ無線通信システムの構築に取り組んでいます。学生自身がアイデアを出し、実際に構築していく点が当研究室の特長です。「お年寄りの血圧・体温などのデータを無線通信で回収するシステム」「部屋の入退室をICカードで管理し、濃厚接触のあるメンバーの一覧をすぐに表示できるシステム」などが現在進められています。
専門分野は、デジタル無線通信、情報理論応用。複数の送受信アンテナを用いるMIMO通信という通信方式などを研究。
レーザ光の「自己結合効果」で距離や速度を測定する技術を開発。
レーザ光が対象物に当たって反射し、レーザを放つ機器内に戻ると、出力光と戻り光が干渉を起こし、出力光がわずかに増減します。従来はノイズとして扱われてきたこの現象を「自己結合効果」として利用し、距離や速度を高い精度で測定する技術を開発しています。実現すると生産現場などにおける活用が期待されます。
専門分野は、プラズマ工学、レーザ工学。「レーザ光を利用した光照射型熱電子発電」などの研究にも取り組む。
太陽光で水素をつくる。その普及に貢献するための電極材を開発。
水素エネルギーに注目が集まっていますが、問題はその製造方法。太陽光発電と水電解を組み合わせるとCO2を排出せずに水素を製造できますが、この方法には電解液によって電極が腐食しやすいという課題もあります。そこで私たちはSiC(シリコンカーバイド)という材料を利用した、長寿命の腐食レス電極材の開発をめざしています。
専門分野は、半導体物性、半導体デバイス、半導体材料。パワーデバイスに関する自動車メーカーとの共同研究も実施。
人はどんな音を快適に感じるのか。多彩なテーマを実験を通じて探究。
音楽や自然の音を分析し、どのような音が人を快適にしたり、活動的にするのかを明らかにしようとしています。たとえばBGMの違いで人の作業効率がどう変わるかを実験を通じて確かめるなど、多彩なテーマを探究。将来、企業が開発する製品に使用してもらえるような、新しい技術を開発していきたいと思っています。
専門分野は、音響信号処理、パターン認識、音質評価。企業の研究所で長年、車内の音響研究などに携わった実績をもつ。
目標は「光集積回路」の開発。実現したらスマホは1,000倍の性能に。
「ナノテクノロジーを利用した光半導体の研究」と「集積回路(LSI)の開発」が2大テーマ。将来はこの2つの研究成果を融合させて「光集積回路」をつくりたい。実現したら、たとえばスマートフォンの性能が劇的に向上し、充電も1カ月不要になるかもしれない。太陽電池は畳1枚分で家1件の電力がまかなえる。そんな可能性をもつ研究です。
専門分野は、半導体光物性、光エレクトロニクス、量子光学。「常識を超えたものをつくりたい」が研究へのモチベーション。
言わなくてもわかってくれるロボットの実現をめざして。
高性能のコンピュータやバッテリを搭載したロボットも、知能や情報を搭載していなければ動くことはできません。最近注目されるのは、人とロボットの共存。そのためには、利用者である人の状態を理解することが必要です。そこで当研究室ではセンサとして主にカメラによる映像情報を利用し、立体で得られた物体の映像情報をコンピュータが処理しやすい形に変換する研究にも取り組んでいます。また利用者の意図の読み取りに関する研究も行っています。写真は、利用者の指差し姿勢から指示する場所を読み解くための技術開発の様子です。
実は指で示す場所と利用者が指示したい位置が違った場合に、それらの関係をロボットに理解させる必要があるのです。こうしてカメラで人の様子をモニターすることによって、利用者をサポートするシステムを開発しています。
PCもスマートフォンもタブレットも、利用者が指示を与えることで動作します。近年は直感で操作しやすいユーザインターフェイスが注目され、実用化も進んでいますが、今後は利用者が指示をしなくてもロボットが日常作業をサポートする技術が必要になってきます。
利用者ごとに日常は異なり、動作の表現やそこに現れるクセも違います。研究室はこの点に注目し、人の基本となる動作に対し、人によって異なるクセの部分を学習するシステムの開発に取り組み、利用者に合わせて動作するロボットを具現化したいと考えています。
めざしているのは、利用者が機械に合わせるのではなく、機械が利用者に合わせる未来。
そして、言わなくてもわかってくれるロボットの実現です。
※動画の後半で紹介しているのは、研究室で走らせているミニ四駆。コンピュータを搭載して車両を制御します。ミニ四駆に搭載されたセンサ情報をAIにて学習し、高速でありながらコースアウトしない走行パターンをコンピュータに生成させます。また、IoTデバイス構築に関する知識を身に付けることもできます。
半導体結晶を対象としたマイクロ・ナノサイズの改質・加工手法の開発と、そのナノ構造の電子顕微鏡を用いた評価を行っている。
計測技術は産業、家電、医療などさまざまな分野で使われている。研究室ではそれら計測技術の手法開発とその応用を研究している。
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