機械的加工から化学的加工まで、環境に優しい加工方法を研究。
地球環境にできるだけ負荷をかけずに材料を加工する方法を研究しています。金属を削る「切削」、材料を溶かして形をつくる「エッチング」、薄い膜を形成する「メッキ」など、機械的加工から化学的加工まで幅広く研究対象にしていることが特徴です。研究成果を社会で活用してもらい、SDGsに貢献できたらと考えています。
専門分野は、生産加工、マイクロ加工、表面処理。企業と連携し、生産工程の問題を解決する共同研究も進めている。
紙の性質を利用して、摩擦・摩耗の起源に迫る。
摩擦・摩耗の起源を探るのが研究テーマ。その核に迫るため、紙の性質を利用し、さまざまな摩擦状態を再現することで、メカニズムを考察します。機械系の研究室で、紙を扱うとは思いも寄らないでしょう。しかし、一般的な機械材料にとらわれない柔軟な発想が大切。あらゆる材料の摩擦をコントロールできる技術を実現していきたいですね。
学生時代、企業時代を通じて最も難解な材料が紙。身近な素材だからこそ、その摩擦・摩耗を制御することに意義と魅力を感じている。
「火災旋風」「くん焼」など、複雑な燃焼現象のしくみを解き明かす。
大火事の際に現れる、炎が竜巻のように巻き上がっていく「火災旋風」。火災の初期要因となる、炎の出ない燃焼状態「くん焼」。こうした現象のしくみを解明し、防災に役立てることをめざしています。他にもメタンハイドレートを対象とした研究など、実験と数値解析を駆使し、燃焼に関するさまざまな現象を詳細に調べています。
専門分野は、熱工学、伝熱工学、燃焼工学。熱流体の分野で未解明となっている、複雑な現象の機構解明に挑んでいる。
8の字運動を行う羽ばたき飛行機を開発する、独創的な研究にチャレンジ。
人類が最初に開発に挑んだ飛行機は、そのほとんどが鳥のように羽ばたくものでした。
当時の人びとにとって自由に空を飛べるものは鳥や昆虫に限られていたため、羽ばたきという方法を選んだのはごく自然な事だったのかもしれません。
羽ばたき飛行機はオーニソプター(ornithopter)と呼ばれ、エンジンやプロペラを用いた飛行機が主流になった現在でも、世界各地で研究が行われています。
しかし、鳥が羽を動かす機構を機械で模倣するのは難しく、多くはトンボや蝶、蚊などの昆虫をモデルにしています。
当研究室はこの分野にカブトムシを模倣した小型無人飛行体で挑み、8の字運動を行う羽ばたき飛行機の開発・設計に取り組んでいます。
生物の羽ばたきを模倣するためには、まずその生物の羽ばたき運動機構を理解しなければなりません。カブトムシの羽ばたき数は、毎秒40回。
全長10cmの羽ばたき飛行機を飛ばすためにも、同じだけの羽ばたき数が必要です。しかも、重量出力比を考えると、全重量を10g以下に抑えなければならないこともわかってきました。
こうした機構を研究しながら開発と設計を進め、現在は羽ばたき運動で揚力を得る研究を進めています。
8の字運動を行う羽ばたき飛行機の開発・設計は、国内外の学会でも注目を集め高い評価を得ています。
将来はこの飛行機で、災害地の被災状況や火星の探査に挑戦することが研究室の目標です。
微小な機械システムを開発する上で必要な、超微細加工技術の開発、材料の機械特性と微構造の解明、新材料の開発に取り組んでいる。
楽しく創造的アイデアを活かしたこれまでにない3Dプリンターなどをデザイン・試作し、企業とともに製品化を行い先進的文化の形成にチャレンジする。
蛍光物質の発光強度変化による物質表面の圧力や温度の面分布を測定する分子センサの開発に取り組んでいる。
気象や航空・風力発電・自動車など多くの工学分野に関わる渦の物理量やダイナミクスに関する研究、一方で環境修復しながら発電するヘドロ発電にも取り組む。
機械の振動や騒音の低減に関する研究や、機械・構造物の静的および動的な挙動の解析法に関する研究を行っている。
中低温熱エネルギーを対象とする化学蓄熱・化学ヒートポンプやデシカント空調機の開発をめざした研究に取り組んでいる。
モデルに基づくシステム制御論、センサ情報を利用したロボット制御、自動車の運動制御と振動制御など、メカトロニクスに知能を与える制御と情報処理を研究する。
高エネルギー密度燃料と呼ばれる炭素やホウ素といった固体元素の粒子が、完全に燃え尽きるためにはいかなる燃焼条件が不可欠かについて、燃焼試験などを通して明らかにしていく。
大学では困難とされる宇宙技術の研究開発に挑戦し、ロケット・人工衛星・有人宇宙船などに関する課題に挑むことで、ビッグプロジェクトに挑める人材を育てる。
構造物の知能化による健全性評価手法に関する研究や調査および捜索を目的とした遠隔操縦ロボットに関する研究に取り組んでいる。
光応用計測をはじめセンシング技術の開発やモジュールロボットを拡張した汎用モジュールシステムの開発に取り組んでいる。
球体型移動機構の開発とその操作系および移動制御についての研究や、走行可能な二足ロボットの開発を行っている。
環境・安全に軸足を置き、消費者・ユーザーの立場で、走行抵抗、転倒、火災、レストアなど、教育を兼ねた自動車の基礎研究を実施。
主にTiNi系形状記憶合金について、新たな機能特性の付与、疲労寿命・耐食性向上、応用モデルの作製に関する研究に取り組んでいる。
切削、研磨、エッチング、めっき等の生産加工やマイクロ加工とその評価技術に関して、地球環境にやさしくスマートな加工プロセスの提案とその実用化を目指して研究開発に取り組む。
紙などの日常品から自動車やロボット産業に至るまで、さまざまな場所で発生する摩擦摩耗現象(トライボロジー)について、巨視的、微視的双方からの視点で解明に取り組む。
人間の動作を計測し、その力学的特性や制御の仕組みを分析することで、人間を支援する技術の創出と福祉・リハビリテーション分野への応用をめざしている。
機械構造物が持つダイナミクスにより生じる現象のなかでも、特に機械構造物に生じる振動の解明とその抑制に関する研究や、歩行ロボットの歩容生成などの研究を行っている。
©2019 AICHI INSTITUTE OF TECHNOLOGY. ALL RIGHTS RESERVED.